2026/09/27 17:43
日本茶についてのお話②
蒸し製緑茶について
①に引き続き、日本で多くつくられ日本特有の製法といわれている「蒸し製緑茶」について、作り方をまとめてみたいと思います。
その前に、「緑茶」は熱を加えることで酵素を不活性化する(発酵させない)お茶ということでしたが、熱の加え方として、「蒸気で蒸す」という方法をとっているのが、蒸し製の緑茶です。摘採した葉は酵素の働きで、すぐ発酵が始まってしまうので、茶葉を茶園から工場に運び、すばやく蒸気で蒸すことで発酵させないようにするスピード感が大切です。
蒸し製緑茶の作り方

このように、美味しいお茶ができるまでには、いくつもの工程を経ています。思ったよりたくさんの段階を踏んで、お茶は生まれているのです。
摘採した茶葉を蒸し、まず、「荒茶」をつくります。
「荒茶」というのは茶農家などが摘採した茶葉を一次加工したもので、製品(仕上げ)茶になる前の、「お茶の半製品・原料茶」です。
葉の形は不揃いで、茎や粉などが選別されずにそのまま混ざっています。水分含有量も多くなっているため、その後の仕上げが必要なお茶です。
それでは、「荒茶製造工程」を細かく見ていきたいと思います。
大事なのは水分量
まずは、「蒸し」工程です。
摘採した茶葉を蒸して熱を加えることで、水分をある程度保持しつつ酵素の働きを止めます。これが緑茶の美しい緑色と爽やかな香りを生み出すカギになります。
水分を保持して発酵を止めた後は、水分を飛ばし乾燥させないと”蒸し製緑茶の荒茶”は完成しません。しかし、茶葉はただ一気に乾かせばいいわけではありません。表面だけが乾いて中が湿ったりすると品質や味に影響があるため、芯の水分を表面に染み出させ、それを熱風で乾かすという作業を繰り返します。生葉の水分を均一に抜いていくという職人技が必要です。
そのため行われるのが、「粗揉・中揉・精揉」工程です。
このように何度も段階を分けて、内部の水分をじわじわと絞り出していくという非常にデリケートで緻密な作業をしていくのです。
生葉の状態や水分量は毎日違う
江戸時代が源流ともいわれる伝統的な手揉み製茶法を基礎に、現代では、各段階を機械化し製茶をしていますが、最終的には、職人たちが、茶葉のしっとり感や手触りなどを見定め、製茶を行っています。
というのも、お茶の葉は作物同様、天気や湿度、摘んだ時間(朝か昼か)また、芽の柔らかさによって状態がまったく異なります。やはり、長年製茶に携わった職人が手で直に茶葉をさわり状態を確認した上で、どのくらいの温度や時間、強さで蒸したり揉んだりしたら良いか、機械の微調整を行うのも職人技の一つなのです。
乾燥して荒茶の完成
次の工程は最後の製造工程、「乾燥」です。
水分を5%またはそれ以下にして、茶の貯蔵性を高め、貯蔵中の香味変化を最小限にします。これで「荒茶」が完成、次は、仕上げ製造工程になります。
次回は、仕上げ工程をご紹介したいと思います。


